リハビリテーションの実際 全人的アプローチの視点を重視して

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リハビリテーションの実際 全人的アプローチの視点を重視して
田尻寿子
総合リハ・42巻12号・2014年12月 P1139-1145






 癌患者のリハビリテーションをどのように捉えるのか,考えるのか,関わるのかについて,がんセンターリハビリ科の立場・視点で書かれている.

 全体的にどのように関わっていくのかという概略的な内容が多いものの,所々でリンパ浮腫癌の治療等具体的な内容を説明してある.周術期,緩和ケアという時期別での考え方に加え,優先順位のつけ方が書かれているので,非常に面白いく参考になると思う.

 癌の成長,形成にと患者様の生活史を合わせて,ガイドラインに即してリハビリとしてどのような役割で,どのようなチームで関わるかについて書かれているので,今,現場で癌を罹患している患者様を担当しているセラピストに是非読んで欲しい.

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・ 癌のリハビリテーション
1. 体力や活動性,歩行能力維持の重要性
2. 癌患者の食と栄養の課題
3. 精神心理へのアプローチとメンタル面を保つ重要性
4. リハビリテーション効果とリスク管理の重要性
:リハビリテーションの押さえるべきポイントがまとめられてあり,本文献中の記載はなかったが,睡眠の重要性も忘れてはならないと思う.基本的には,ヒトと関わる上で原点の部分であり,生命予後や身体機能に加え,ニーズ等を情報収集し残された時間を質の高い「生きる」にどのように関与できるかが重要だと改めて感じた.

 緩和ケア病棟医師・看護師へのリハビリの必要性に関する調査票では,1~2%を除いたスタッフからリハビリテーション時は重要であるとの結果も出ている.セラピストが求められている分野だが,セラピストが医療者でありながらまずはヒトとしてどのように関わるのか?を再考する必要があると改めて感じる.
記事:ひわ



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骨転移患者に対するリハビリテーションプログラム立案のポイント

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骨転移患者に対するリハビリテーションプログラム立案のポイント
大森まいこ
JOUNAL OF CLINICAL REHABILITATION Vol.25 No.2 2016.2 P149-157






 骨転移患者のリハビリテーションプログラム立案について,ゴール設定・情報収集・リハビリテーションの進め方とチームアプローチ,リスク管理等ポイントとなる点がまとめられてる.

 骨転移患者に対するリハビリテーションのゴール設定の立て方について,明確に示している文献は多くないので,参考になる内容だと思う.そして,全身状態の変化から患者情報をアップデートする重要性を改めて感じる.

 「はじめに」に書かれているが癌の原発部位から予後予測を立てる為に重要な発生割合と生存期間のどちらも中央値が表にまとめられているので,臨床での一つの目安として一読をお勧めしたい.

 本文献の読みどころとして,リハビリテーションを提供する際の疼痛評価の意味に関しては,現状の疼痛リスクの側面と疼痛の変化・その負荷についての側面がある為,先輩セラピストの考え方が読める部分だと思う.

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・ 骨転移の合併率は全体の1〜2割
:2割で骨転移の可能性があるという結果は,リスク管理として理解しておく必要があると思う.さらに本文では,転移部位に応じて避けるべき動作方法が図で紹介されている為,脆弱した部位を避ける動作を考えるのがセラピストの仕事ながら,非常に参考になると感じた.

・ 現状と希望とのギャップに注意をする
:癌を疾患として患っている患者様と家族の間では多いものの,インフォームドコンセントを受けているかの有無,病状の理解を考慮した上で,ゴールを立てる必要があると思う.運動療法を提供する上で,治療目的が根治的な治療か症状緩和や延命につながる部分かを明確に理解する事が重要だと改めて感じた.

記事:ひわ



posted by ひわ at 22:54Comment(0)

骨転移の病態と診断

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骨転移の病態と診断
高木辰哉
JOUNAL OF CLINICAL REHABILITATION Vol.25 No.2 2016.2 P114-123






 骨転移の病態と診断として,基礎から疫学,メカニズム,診断戦略について,順を追って書かれている.

 骨転移のメカニズムが本文中と図で説明してあるので,セラピストとして骨転移がなぜ生じるのか?に関して,生理学レベルでの理解ができると思う.

 各がん種における骨転移の詳細は不明ながら,「がん全体の1〜2割に骨転移が見られる」という国内における最近の知見が書かれており,個人的に非常に面白く読めた.Q&Aもアブストラクトとして簡潔にまとめてあり,忙しいセラピストも新しい発見があると思う.

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・ 骨転移合併症
疼痛・脊髄圧迫・骨髄抑制・高カルシウム血症・病的骨折が代表的
:セラピストとしてがんに対する運動療法を施行する上で,合併症の理解はリスク管理に直結する為,この小項目は非常に重要な知識となると思う.

・ がんで死亡した症例の30%以上に骨転移が見られたと報告がある
:骨転移の有病率,疫学を知る事は病態理解に繋がると感じる.

 骨転移後に造骨優位な型・溶骨優位な型・骨梁間浸潤型に分けられ,各型に移行しやすい癌の種類がまとめられている為,知識として是非読んで欲しい.また,診断画像と局所反応の詳細が表にまとめられているので,骨転移の基礎として,この文献をお勧めしたいと感じた.
記事:ひわ



posted by ひわ at 22:51Comment(0)