介護老人保健施設の身体障害病棟と認知症病棟の介護職員の腰痛と生活の質の比較

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介護老人保健施設の身体障害病棟と認知症病棟の介護職員の腰痛と生活の質の比較
井上由里、長倉寿子、上杉雅之、小枝英輝、成瀬進、安川達哉、後藤誠、日高正巳
理学療法28巻12号 2011年12月 P1535−1539






身体障害重度の職場の介護職員と認知症対象者の職場の介護職員に対し、腰痛、健康に関するQOLを比較した原著論文である。

個人の筋力や柔軟性などの個人因子での評価ではなく、VAS・SF−36による主観的な疼痛検査からの評価での論文という視点が面白い。

現場で見られる光景だが、
腰痛→マッサージ、痛み止めの注射、投薬。
では根本は解決しない上、それだけが疼痛の原因ではないと感じる。

その意味で、この論文から、力学的な動作指導の他に、健康に対する不安感に体する「心因性」に対してのアプローチが大切だと言う部分は、現場での指標となると思う。各現場でこの評価を行って、対策を練ることも面白い。

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・ QOLとは非常に曖昧な概念。病気か否かではなく、生活の質≠健康の程度という他者との比較が難しい部分の議論になる。
→老健、特養等の福祉施設では、現場で職員の腰痛は問題点に上がりやすい。だからこそ主観的な「痛み」「不安感」という肉体・精神から項目にわけて、QOLに結びつけていく考え方が必要になるのかと感じた。汎用性の高い研究だと思う。

残った疑問!
重度身体障害職場と認知症職場での比較だが、季節による変化や都市と過疎の違いで、標準偏差の違いが出てこないものかと、ふと疑問に思った。

著者も言うように、上記に対するアプローチによる効果等、このテーマの続きに期待したい。
記事:ひわ