中年女性の骨盤底筋訓練における収縮時の収縮感覚と筋運動について

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中年女性の骨盤底筋訓練における収縮時の収縮感覚と筋運動について
長島玲子・蔵本美代子・酒井康生・井上千晶
島根県立看護短期大学紀要 第11巻,9−18,2005







腹圧性尿失禁患者に対して,骨盤底筋体操の実地指導を行い,改善した例とそうでない例の運動療法取り組みの差異を紹介している.

腹圧性尿失禁と診断後に
1.シネMRIで状態の把握
2.骨盤底筋体操指導
失禁群の6割強は体操継続が困難 その内4割強は体操そのものの困難感


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・ 失禁群にのみ膀胱頸部の下降が見られる
→骨盤底筋の収縮が困難で,臀部・腹直筋による筋収縮の代償が起こり,腹圧が加えられている
:失禁群では骨盤底筋群収縮時に膀胱頸部の下降が生じ,骨盤底筋群の弱化から臀筋群・腹直筋の筋収縮の代償が生じ,腹圧が上昇するというプロセスが考えられる.収縮感覚の困難感は筋紡錘由来のものかは不明であるが,視覚によるフィードバックが安易でない事,触診がしにくい部分である事も考慮する必要性は高い.

・ 骨盤底筋群の収縮感覚が無いヒトが,失禁群に有意に多い
:失禁群には収縮回数・頻度増やすと言う安易な設定するのでなく,理解を促すような関わり方の重要性が示唆される.そのために認知機能の評価,どの負荷での運動設定を行うのかという部分に関しては,セラピストの専門性を活かす分野であると思う.

 運動療法の効果がフィードバックしやすいアウターマッスルでも,2〜3週の継続性を求められているのに対して,骨盤底筋群では収縮様式・タイミングも考慮する必要があると思う.だからこそ,長期の目線で関わる必要があり,コミュニケーション能力が求められる分野だと改めて感じる.
記事:ひわ