パーキンソン病患者咳嗽時の呼吸補助筋開始時間に関する表面筋電図を用いた一考察

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パーキンソン病患者咳嗽時の呼吸補助筋開始時間に関する表面筋電図を用いた一考察
山本ともみ,遠藤正裕
理学療法 第30巻 第4号 2013.4 P461-464







 パーキンソン病と咳嗽との関係を,3群に分けて筋電図を使用して計測した結果に考察を加えた内容である.

 表題に一考察と有るが,臨床現場での疑問の為,非常に腑に落ちる部分が多く,納得の多い内容になっていると思う.

 表での説明がなされており,統計比較有意検定が消化されている為,統計の意味が分かれば,非常に興味深い報告論文だと感じた.仮にわからなくても,はじめに−方法−考察−結語を読めば内容の意味は伝わると思う.

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・ 神経疾患では,咳と吸気量,呼吸筋出力が関係している.
:パーキンソン病を有する患者様に対して,体幹筋出力・胸郭の自由度の確保をアプローチしても咳嗽能力の改善が少ない方が多い.確かに錐体外路疾患を有する患者様に対して咳嗽能力の減弱している方が多い.呼吸筋出力(補助筋も含め)の重要性は考えた事があったが,吸気量と言う考え方が私の思考になく,新しい目線をもらった感じを受けた.

・ 呼吸補助筋に対しても積極的にアプローチするべき
:詳細は文献を参照して欲しいが,咳嗽能力に呼吸補助筋が関わる事の重要性は前述してあるが,どのようにアプローチするべきか?についての明記はない.その為,患者様に対してどのように自分が評価し考察するかで,咳嗽能力の改善に関わる事が出来る可能性を示していると思う.評価方法と具体的なアプローチに関しては現場から事例検討として挙げていく必要性を強く感じる.

 内容について一部でも概略を紹介したいが,そもそも4ページの報告論文であり,内容も現場発信なので一読をお勧めしたい.錐体外路障害患者の呼吸補助筋の問題と協調性の悪化について,改めて考え直すきっかけをくれる機会になると思う.
記事:ひわ