疼痛

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疼痛
鈴木重行
PTジャーナル 第37巻第3号・2003年3月 P229-234






 痛みをキーワードとして、疼痛の生理学的な種類・発生要因、DNICアプローチによる疼痛抑制方法の解説がされている。

 理学療法士は、生体外からの刺激を加え疼痛抑制を図る必要があり、その一つがDNICアプローチとして挙げられている。DNICの具体的なアプローチ方法が3ページにわたり紹介しており、方法も簡便なため一読を勧めたい。

疼痛種別の理解
急性痛→交感神経系賦活
慢性痛→社会参加制限
一次痛→侵害刺激直後の疼痛
二次痛→一次痛の後に、続く疼痛(ジンジンする等)
これらの違いを正しく理解する必要がある。生理学的な理解は文献参照してほしい。

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・関節可動域制限に対し、可動域改善のためと疼痛のある他動運動を繰り返す事で、ポリモーダル受容器(侵害受容器)の感受性閾値が上がってしまい、疼痛の出現する角度が増える。
→関節可動域運動をマイルドな負荷で行うようにという言葉を耳にするが、そのエビデンスの一つが明記されている。関節へ過負荷な他動運動により、関節包の摩耗だけでなく、侵害受容器の閾値を上げてしまう事も必須知識であると感じる。

・ 椎間板ヘルニアのSLRに制限が有る時に可動域改善を目的として、SLR動作を繰り返すと可動域は増加し、疼痛も出現する事がある。
→結果だけを記載したが、なぜSLRに疼痛が出現する場合、同一動作を続けると可動域低下と疼痛が出現するのかを考えなければ意味がない。一概に「疼痛がある場合は、SLRを行わない。」ではなく、解剖学に立ち返って勉強しろよというメッセージが、この文献から感じられた。

 疼痛と言う分野は数千年も前から研究がなされている分野であり、今後も抑制の方法は山のように発見されると思う。医療関係者に求められている所は、疼痛の理解と、患者様の言われた疼痛に対して、こちらがどのカードを出していくか、その選択が求められている。

そのオープン神経衰弱の為に、まずは知識を貯える必要があると思う。
記事:ひわ



posted by ひわ at 14:23Comment(0)疼痛