創傷の病態と治療

概論図3.png

創傷の病態と治療
寺師浩人
理学療法 第30巻 第4号 2013.4 P394-401






 創傷に関しての概略,慢性創傷と急性創傷との病態の違い,慢性創傷に対する理学療法をどのように関わるのかが書かれている.

 基本から例を挙げての治療法だけでなく,各地療法に際して図(写真)も多く,表による簡便な表現で読み手に説明してあるので,文章になれていないセラピストにも,ハードルなく読める内容だと思う.また,創傷回復のプロセスまで記載されている為,創傷の導入として非常にわかりやすい内容だと感じた.

腑に落ちた画像.png
・ 慢性創傷の治療に関して
T:壊死組織・不活性組織が存在するか
I:感染もしくは炎症があるか
M:(創が)湿潤な状態か
E:創の周りの状態がどうか
:TIMEを解決していく事が回復となるとの事だが,理学療法士として考えられる事は,直接的な治療ではなくその回復に伴う姿勢,もしくは筋の状態や安静度,過負荷とならない動作指導が中心になる.その為にも,セラピストがTIMEを意識する事は重要な要素だと考える.

・ ポジショニング時の股関節
:本文中に慢性創傷に対する理学療法士の役割として紹介されているが,股関節の構造上皮膚だけでなく,仙骨や寛骨と動作をともにするので,位置関係や動作時の皮膚の摩擦や伸張力も考慮する必要がある.セラピストとして考えるべき部分は多いが,ただ体位変換する事とポジションを整える事の違いを改めて注意するべきと感じた.

 創傷に対して,理学療法士としてどのように関わるかが重要であり,多職種連携の際には,理学療法士がどのような情報を提供できるかは,まずは自分自身の知識・目線・気づきが重要だと思う.
記事:ひわ



posted by ひわ at 18:06Comment(0)疼痛