眼球運動の神経科学とその理学療法への応用

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眼球運動の神経科学とその理学療法への応用
福島順子
理学療法30巻7号 2013年7月 P739-745






 視覚情報を眼球運動と眼球の機能,眼球と脳の関係が,理学療法と絡めて紹介されている内容である.

 基本的な眼球運動や,ヒトがどのように視覚情報として捉えているのか?という部分から眼球運動の運動特性・サブシステムが紹介されているので,非常に読みやすいと思う.

眼球運動のサブシステムの基礎
(ひわの解釈を書いたため,詳細は文献を読んで欲しい)
・ 衝動性眼球運動
:興味のある視覚対象へ中心窩をオートマチックに合わせる
・ 活動性追跡眼球運動
:ゆっくり動いている視覚対象を常に視点が合うように追跡する
・ 前庭眼反射
:自分が動いた際に反作用的に反射が起こり,視覚のブレを止める
・ 視運動性反射
:広い部分で速く動く対象物をみる際のブレを防ぐ

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・ 外眼筋は筋紡錘に似た組織が存在するが体幹筋や四肢の筋とは異なり,正常個体では伸張反射は起こらない.眼球への負荷は常に一定である為,中枢の指令通りに眼球運動が生じる事で伸張反射を必要としない.
:読んでいて脊髄反射レベルにない反応であり,脳神経支配下における筋の為,通常の相反神経抑制等の抑制反応とは違うとは思ったが,上記の考察が紹介されており(詳細は文献にあり是非お勧めしたい),福島氏の考察が自分の発想になく非常に面白く感じた.

 視覚の理解は,セラピストが現場で働く上で重要な因子ながら,身体機能に目がいきがちで,二の次にされやすい部分だと思う.だからこそ視覚を復習するという意味で非常に一読をお勧めしたい文献である.
記事:ひわ



posted by ひわ at 19:38Comment(0)解剖学