膝関節複合靭帯損傷の治療に必要な機能解剖学的知識

解剖学図.png

膝関節複合靭帯損傷の治療に必要な機能解剖学的知識
西澤勇一郎、黒田良祐
臨床スポーツ医学Vol.29,No.5 2012-5 P481—485





 膝関節内に関節の制動を主の機能として構成している靭帯を、前十字靭帯・後十字靭帯・内側側副靭帯・外側複合体と4つにわけ、それぞれ詳しく解剖学を図と共に説明している。

 4ページで膝部の靭帯を学ぶことができるので、「解剖学の復習をしたいけど時間がない」と思っているヒトほど読んで欲しい。

簡単にだが、膝関節を構成する靭帯の役割を紹介する。
(あくまで基礎情報、ネット上にも転がっている情報なので記載する)
・ 前十字靭帯の仕事
 :脛骨の前方移動を防ぐのに8割くらい働いている。
  下腿の内旋制動、膝過伸展制動。
・ 後十字靭帯の仕事
:脛骨後方移動の抑制力9割を占める。Rolling運動を制御。
・ 内側側副靭帯の仕事
:外反に対し抑制(6〜8割)、脛骨外旋制御。
・ 後外側複合体の仕事
:外側側副靭帯+膝窩筋腱+膝窩筋腱腓骨靭帯+ファベラ腓骨靭帯+弓状靭帯+後外側関節包
外側側副靭帯:脛骨の内反を全可動域で制御。膝伸展位〜屈曲60度までは外旋も制御

AM束(anteromedial bundle)
:伸展位は緊張低く、膝屈曲45度で緊張最大、屈曲角が増大するに従って緊張は低下するが、一定の緊張を保つ。
PM束(posteromedial bundle)
:膝伸展位〜屈曲15度で緊張最大、屈曲角増加に従い緊張は低下する。

前十字靭帯の仕事:脛骨の前方移動を防ぐのに8割くらい働いている。下腿の内旋制動、膝過伸展制動。

長さ約35mm、中央部横径11mm
大腿骨付着部が短径11mm、長径18mm楕円形
脛骨付着部が前後幅17mm、横幅11mm

後十字靭帯:脛骨後方移動の抑制力9割を占める。Rolling運動を制御。
ACLの1.5倍横断面積がある。

内側側副靭帯:外反に対し抑制(6〜8割)、脛骨外旋制御。
浅層:膝伸展位で最大緊張。屈曲角度60度以降は膝関節slidingに伴い、靭帯が回転し、全可動域で緊張を保つ。

後外側複合体:外側側副靭帯+膝窩筋腱+膝窩筋腱腓骨靭帯+ファベラ腓骨靭帯+弓状靭帯+後外側関節包
外側側副靭帯:脛骨の内反を全可動域で制御。膝伸展位〜屈曲60度までは外旋も制御

AM束(anteromedial bundle)
:伸展位は緊張低く、膝屈曲45度で緊張最大、屈曲角が増大するに従って緊張は低下するが、一定の緊張を保つ。
PM束(posteromedial bundle)
:膝伸展位〜屈曲15度で緊張最大、屈曲角増加に従い緊張は低下する。

前十字靭帯の仕事:脛骨の前方移動を防ぐのに8割くらい働いている。下腿の内旋制動、膝過伸展制動。

長さ約35mm、中央部横径11mm
大腿骨付着部が短径11mm、長径18mm楕円形
脛骨付着部が前後幅17mm、横幅11mm

後十字靭帯:脛骨後方移動の抑制力9割を占める。Rolling運動を制御。
ACLの1.5倍横断面積がある。

内側側副靭帯:外反に対し抑制(6〜8割)、脛骨外旋制御。
浅層:膝伸展位で最大緊張。屈曲角度60度以降は膝関節slidingに伴い、靭帯が回転し、全可動域で緊張を保つ。

後外側複合体:外側側副靭帯+膝窩筋腱+膝窩筋腱腓骨靭帯+ファベラ腓骨靭帯+弓状靭帯+後外側関節包
外側側副靭帯:脛骨の内反を全可動域で制御。膝伸展位〜屈曲60度までは外旋も制御

腑に落ちた画像.png
後外側複合体(posterolateral complex:PLC)を30度、90度で切断していくと両角度ともにPFL(膝窩筋腱腓骨靭帯:つまり膝窩筋の停止部の一部で、腓骨頭に靭帯として付着している所)を切断してから、膝カ筋腱を切断しても外旋角度は変化なし。
→PFLが膝の安静時固定として主で機能している。
筋肉や可動域に目がつきやすいが、過動作を制御している靭帯の損傷、硬化もアライメントの崩れから生じる可能性がある。動きに制御する力も強靭でなければならないことを再認識できる文献だった。

記事:ひわ



posted by ひわ at 06:50Comment(0)解剖学